アトピー性皮膚炎の治験を探していますか?
このページでは、アトピー性皮膚炎を対象とした治験への参加を検討している方に向けて、参加できる条件、現在開発が進んでいる新しい治療薬の方向性、参加までの流れ、よくある不安への回答まで、治験参加を判断するうえで必要な情報をまとめました。
現在募集中: 全国4試験
■ 関東(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城ほか) 3試験
■ 関西(大阪・兵庫) 1試験
■ 小児(生後3カ月〜)対象試験あり
目次
アトピー性皮膚炎を対象とした治験とは
アトピー性皮膚炎は、強いかゆみと湿疹を繰り返す慢性の皮膚疾患です。日本国内にも多くの患者がいるとされ、軽症から重症までさまざまな重症度の方が存在します。
既存の治療法としてはステロイド外用薬、タクロリムス軟膏、保湿剤による外用療法に加え、近年は生物学的製剤(デュピルマブ等)や経口JAK阻害薬といった新しい治療選択肢も登場しています。一方で、すべての患者にこれらの治療が効果を発揮するわけではなく、より幅広い患者に対応できる新しい治療薬の開発が現在も進められています。
治験(臨床試験)は、こうした新しい治療薬の有効性と安全性を確認するために、製薬企業や医療機関が実施する研究です。アトピー性皮膚炎を対象として国内外で複数の治験が実施されることがあり、参加には医師による厳格な適格性確認が必要です。
アトピー性皮膚炎の治験で開発されている新しい治療薬
現在、アトピー性皮膚炎を対象とした治験では、以下のような領域で新しい治療薬の開発が進められています。
新しい生物学的製剤
特定の炎症経路を抑えることを目的とした注射薬です。既存のデュピルマブ等で十分な効果が得られなかった方を対象とした、別の作用機序を持つ薬剤の治験が複数実施されています。
経口JAK阻害薬
内服タイプの治療薬として、複数のJAK阻害薬が承認・開発されています。内服薬としての有効性・安全性を確認する研究も行われています。
新しい外用薬
ステロイド以外の作用機序を持つ新しい外用薬の開発も継続的に行われています。
重症度別・年齢別の試験
成人向けだけでなく、小児(乳幼児・学童期)を対象とした治験も実施されています。年齢ごとに薬剤の安全性・用量を確認する必要があるため、対象年齢を細かく分けた試験が並行して進んでいます。
注意: 治験は新しい治療薬の有効性と安全性を「確認する」研究であり、参加すれば必ず効果が得られるものではありません。プラセボ(偽薬)群が設定される試験もあります。
アトピーがあると治験に参加できないと聞いた方へ

アトピー性皮膚炎をお持ちの方が「治験に参加できない」と聞いたことがあるかもしれません。これは正しくもあり、誤解でもあります。治験の種類によって、答えが変わるためです。
健常人を対象とした治験の場合
健康な方を対象とした入院型の治験(主にジェネリック医薬品や第Ⅰ相試験)では、アトピー性皮膚炎の症状や治療中の方は参加できない場合があります。これは、皮膚状態が試験結果に影響する可能性があるためで、安全性確保のための基準です。
健常人試験で不適格となった経験のある方でも、次に述べるアトピー対象試験では参加条件を満たす可能性があります。
アトピー性皮膚炎を対象とした治験の場合
アトピー性皮膚炎を対象とした治験では、アトピーの診断があることが参加条件の一つになります。さらに、試験ごとに以下のような条件が設定されます。
- 重症度(軽症・中等症・重症のいずれが対象か)
- 年齢(成人試験/小児試験)
- 既往歴・合併症
- これまでに受けた治療歴(特定薬剤の使用歴)
- 通院可能な地域
条件は試験ごとに異なるため、まずは募集中の試験情報をご確認のうえ、ご自身が当てはまる可能性のある試験へお問い合わせください。
アトピー性皮膚炎の治験に参加できる方の例
アトピー性皮膚炎を対象とした治験は、試験ごとに対象となる方の条件が異なります。一般的に以下のような項目で参加可否が判断されます。
年齢
成人(15歳〜70歳前後)を対象とした試験と、小児(生後数カ月〜中学生)を対象とした試験が並行して実施されています。試験ごとに対象年齢の幅は異なります。
重症度
日本皮膚科学会のガイドラインでは、アトピー性皮膚炎は皮膚症状の範囲と程度から軽症・中等症・重症・最重症に分類されています。治験では「中等症以上」を対象とする試験が多く、軽症の方が対象となる試験は限定的です。
既存治療歴
「ステロイド外用薬で十分な効果が得られなかった方」「注射薬(生物学的製剤)で効果が不十分だった方」など、特定の治療歴を持つ方を対象とした試験が多く実施されています。
通院可能な地域
治験は実施医療機関への通院が必要です。試験ごとに実施施設の所在地が決まっており、通院可能な範囲にお住まいの方が対象になります。
参加条件の詳細は試験ごとに異なるため、個別の試験ページをご確認ください。
参加できない場合がある例
以下に該当する方は、アトピー性皮膚炎の治験に参加できない場合があります。
- 妊娠中・授乳中の方
- 重篤な合併症(心疾患、肝疾患、腎疾患、悪性腫瘍など)をお持ちの方
- 試験で禁止されている薬剤を使用中の方
- 光線療法を併用中の方(試験による)
- 過去に類似治療で重篤な副作用を経験された方
- その他、医師が参加困難と判断した方
これらの条件も試験ごとに異なります。事前の医師による問診・検査で適格性が確認されます。
小児のアトピー性皮膚炎治験について
アトピー性皮膚炎は乳幼児期に発症することが多く、小児を対象とした治験も継続的に実施されています。ぺいるーとでは、生後3カ月から中学生までを対象とした試験の被験者募集にも携わってきました。
小児が参加する治験では、以下の点に特別な配慮がされています。
- 保護者の同意が必須
- 年齢に応じた説明(インフォームドアセント)
- 倫理委員会による厳格な審査
- 通院・検査時の保護者同伴
- 児童の負担を最小限にする試験設計
お子様の参加をご検討の方は、現在募集中の小児向け試験をご確認ください。
アトピー性皮膚炎の治験で確認されること
アトピー性皮膚炎の治験では、治験薬の効果と安全性を客観的に評価するため、以下のような項目が確認されます。
有効性の評価
- EASI(湿疹面積・重症度指数):皮膚症状の範囲と程度を数値化
- IGA(医師による全般評価):医師が皮膚状態を評価
- 痒みスコア:かゆみの程度を本人が評価
- QOL評価:日常生活への影響度
安全性の評価
- 血液検査・尿検査
- 副作用の有無
- バイタルサイン(血圧・脈拍など)
- 皮膚状態の経時変化
これらの評価は治験期間中に複数回実施されます。
治験参加の流れ
ぺいるーと経由でアトピー性皮膚炎の治験に参加する場合の基本的な流れは以下の通りです。
- 無料会員登録
- 募集中の試験への応募
- 実施医療機関での説明・同意
- 適格性確認のための検査
- 治験参加開始・定期通院
各ステップの詳細や、参加同意後の中止権利、事前健康診断の内容などは、モニター参加の流れページで解説しています。
費用・負担軽減費について
治験参加にあたり、被験者ご自身の医療費負担は原則として発生しません。治験期間中の治験薬・検査・診察にかかる費用は、治験依頼者(製薬企業等)が負担します。
加えて、通院時の交通費や時間的拘束への配慮として「負担軽減費」が支払われます。金額は試験内容(通院頻度、入院の有無、試験期間など)によって異なります。
治験は、新しい薬や治療法の開発を支える重要なボランティア活動ですが、一般的なボランティアとは異なり、「報酬」が得られる点もその大きな魅力のひとつとなっています。 なお、治験で支払われるお金は「謝礼」や「謝礼金」と表現されることもありますが、この記事では「報酬」という言葉で統一して説明します。 ...
治験参加前に確認すべき注意点
アトピー性皮膚炎の治験に参加される前に、以下の点をご確認ください。
効果が保証されるものではない
治験薬は新しい治療薬の候補ですが、参加すれば必ず症状が改善するというものではありません。期待した効果が得られない可能性もあります。
副作用が起こる可能性がある
どのような薬にも副作用の可能性があります。治験では事前に予測される副作用が説明され、参加中に副作用が出現した場合は医師による適切な対応が行われます。
プラセボ群になる可能性がある
試験デザインによっては、治験薬ではなくプラセボ(偽薬)を投与される群に割り当てられる可能性があります。
既存治療の中止・変更が必要な場合がある
試験によっては、現在使用中の薬剤の中止が条件となることがあります。かかりつけ医にも事前にご相談ください。
通院・検査の負担がある
定期通院や検査のために時間が必要です。試験期間は数カ月〜1年以上に及ぶこともあります。
途中でやめることができる
参加同意後も、ご本人の意思でいつでも参加を取りやめることができます。途中で参加を取りやめても、不利益を被ることはありません。
治験参加者の体験談
治験への参加を検討される際、実際に参加された方の体験談を読むことは、不安や疑問の解消につながります。ぺいるーとでは、これまでの治験参加者の体験談を掲載しています。
参加までの流れ、検査の様子、通院の実際、感じた率直なご意見など、ホームページの説明だけでは伝わらない参加者目線の情報をご覧いただけます。
「治験の報酬は魅力的だけど、実際に参加した人はどう感じたんだろう?」 治験について詳しく知らないと、「高額=危険なのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。さらに、ネット上には不安を煽る情報も多く、余計に心配になってしまうこともあります。 そこで、ぺいるーとでは、実際に治験や健康...
アトピー性皮膚炎の治験を探す
ぺいるーとで現在募集中のアトピー性皮膚炎関連の試験は、以下のページで常に最新の情報をご確認いただけます。地域・年齢・治療歴などの条件も各試験ページに記載されています。
ぺいるーとではこれまでに22件以上のアトピー性皮膚炎関連試験を実施してきました。過去の実施実績も同ページからご覧いただけます。類似試験の再募集も定期的に発生していますので、新しい試験の募集開始時にメール通知をご希望の方は無料会員登録をお願いします。
アトピー性皮膚炎治験のよくある質問
Q. 軽症のアトピーでも治験に参加できますか?
試験ごとに対象となる重症度が異なります。「中等症以上」を対象とした試験が多いですが、軽症の方が対象となる試験も存在します。応募後の医師による判断となります。
Q. ステロイドを使用中ですが、治験に参加できますか?
試験によって異なります。ステロイド使用中でも参加できる試験もあれば、一定期間使用を中止することが条件となる試験もあります。中止が必要な場合は、医師の指導のもとで行われます。
Q. デュピクセント(注射薬)を使用中ですが、治験に参加できますか?
試験によって異なります。「注射薬で効果が不十分だった方」を対象とした試験もあれば、現在使用中の方は対象外となる試験もあります。
Q. プラセボ(偽薬)になる可能性はありますか?
試験デザインによっては、プラセボ群に割り当てられる可能性があります。詳細は各試験の説明文書でご確認ください。
Q. 子供のアトピーでも治験に参加できますか?
はい、小児を対象とした治験も実施されています。生後3カ月の乳児から中学生まで、年齢別に対象を分けた試験があります。保護者の同意が必要です。
Q. 主治医に相談すべきですか?
推奨します。現在治療中の方は、治験参加が現在の治療にどう影響するかをかかりつけ医にご相談されることをお勧めします。
Q. 治験の謝礼はどのくらいですか?
治験参加に対して支払われるのは「負担軽減費」であり、謝礼ではありません。試験内容(通院頻度、入院の有無など)によって金額が異なります。各試験情報に記載しています。
Q. 治験は「バイト」感覚で参加してよいですか?
治験は新しい治療薬の有効性と安全性を確認するための臨床研究であり、アルバイトではありません。負担軽減費は、通院や検査にかかる時間的拘束への配慮として支払われるものです。被験者にも自由意思での参加・中止の権利があり、安全性に関する厳格な基準のもとで実施されます。
Q. 治験参加中にアトピーが悪化することはありますか?
治験薬の効果が出ない、あるいは予期しない副作用により症状が悪化する可能性はゼロではありません。試験中は定期的に医師の診察を受け、悪化が認められた場合は適切な対応が行われます。途中で参加を取りやめることもできます。
Q. アトピーがあると健常人治験には参加できませんか?
健常人を対象とした治験では、アトピー性皮膚炎の症状や治療中であることが参加条件に影響する場合があります。ただし、アトピー性皮膚炎を対象とした治験では、診断歴や症状が参加条件の一部になることがあります。条件は試験ごとに異なるため、各試験ページをご確認ください。
本ページについて
本ページは、ぺいるーとがこれまでに募集支援を行ってきたアトピー性皮膚炎関連試験の実務経験、および日本皮膚科学会・厚生労働省・PMDA等の公開情報をもとに作成しています。治験参加の可否や最終判断は、実施医療機関での説明・診察・検査をもとに医師が判断します。
参考文献
- 日本皮膚科学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018
- 厚生労働省 「治験について」
- PMDA(医薬品医療機器総合機構)
アトピー性皮膚炎の治験への参加をご検討の方は、まず無料会員登録をお願いします。会員登録後、ご自身に合う試験への応募が可能になります。






