入院の治験

入院の治験を徹底解説!参加の心構えから合格率アップの必勝法まで。はじめてでも参加しやすいおすすめの治験とは?

 

治験初心者必見!治験参加前の注意事項や参加中の過ごし方


治験の入院

一般的に治験といえば、治験バイトという俗称で知られる「入院タイプの治験」が連想されます。このタイプの治験は今でも大学生などに非常に根強い人気がありますが、はじめて治験への参加を検討されている方にとっては、不安も大きいかと思います。

この記事では、そのような方を対象に治験参加前の心構えや、合格率アップの方法。また、おすすめの治験についてご紹介します!

それでは、治験参加前の注意事項を順に確認していきましょう。

休薬期間中は参加できない?

治験は、同じ時期に複数の治験を掛け持って参加したり、連続して参加したりする事ができません。

これは、薬同士が影響し合うこと(相互作用)による副作用を避けたり、治験データの信頼性を担保するため。また、短期間に過剰な採血をしないために取り決められています。

その為、バレないだろうと虚偽の申告をしようとしても、臨床試験受託事業協会(通称:臨試協)というところに加盟している医療機関(病院・クリニック)であれば、他の医療機関で同一人物の参加が無いか、参加者のイニシャルなどを用いて照合がおこなわれます。

基本的には、最後に参加した治験の最終日から4ヵ月以上、次の治験の投薬日まで期間をあける必要があります。ただし、健康食品や化粧品などの臨床試験の場合は1ヶ月以上空けていれば参加可能です。

休薬期間

入院中はどんな食事が出るの?

入院中は、基本的に一般的な仕出し弁当が出ます。

治験では、治験薬の効果を正確に比較するためにも、治験を受ける方の条件を同じにしなくてはいけません。その為、特別な理由を除き入院中の食事は残さずに食べていただく必要があります。

これは、食事による薬への影響を排除する目的で設けられているルールです。

量はすこし少な目と感じる方もいるようですが、好き嫌いがあってどうしても食べられないものがある方は、ご参加いただけない可能性があります。

参加条件のBMIを確認しよう

治験への参加条件を見てみると、この「BMI」というワードを目にする機会が多いと思います。

特に、入院の治験では性別や年齢などの参加条件に続いて加わることの多いBMI。これは身長や体重から割り出される肥満判定の指標とされており、肥満の国際基準です。

日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」に分類されます。その為、治験の入院ではBMIが18.5〜24.9までと設定される事が多くなっています。

計算式は:BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) × 身長(m) です。

例えば身長170cm、体重が65kgの方の場合、65 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 22.49となり普通体重となります。

一方で、持病をお持ちの方の通院タイプの治験や健康食品、化粧品・コスメのモニター(臨床試験)などのBMI基準はモニター毎に異なり、BMIの基準が非常に厳しかったり、そもそも参加条件にBMIがなかったりすることがあります。

BMIを計算してみたい方はこちらをクリック

BMI

辞退・無断キャンセルについて

治験への参加は自由意思によるものなので、治験中でも辞退は可能です。

しかし、予約後の無断キャンセルやスケジュール確認不足による途中辞退などは、製薬会社や医療機関、他のボランティアの方々にも迷惑をかけることになります。

無断キャンセルは絶対無いよう、また、可能な限り参加途中での辞退がないように、治験参加前によく検討した上で治験参加へのご協力をお願いします。

治験が中止になる場合

治験薬を服用したことによって、自覚症状や臨床所見の悪化、新たな合併症・偶発症が発生した際に、治験担当医師の判断により、治験の継続を断念する場合があり、このことを「中止」と呼びます。

その他、様々な理由から、治験参加前に試験自体が中止となる場合もありますのでご了承ください。この際、「スケジュールをあけていた」などの理由で負担軽減費(謝礼・報酬)は補償されませんので注意が必要です。

刺青・タトゥは参加OK?

治験の実施医療機関によっても考え方が異なりますが、治験の内容や刺青の位置や形状によって、治験への参加ができない場合があります。

特に、貼り薬など、皮膚の状態を確かめる治験では原則として参加できませんし、採血部位や胸部、背中に刺青がある場合も参加いただくことが難しい場合があります。ご予約の際に申告・確認するようにしてください。

身分証明書は何が認められる?

入院の治験の場合は、身分証明書が1つ必要です。いずれも無い場合には基本的に参加できません。

身分証明書として認められるものは、

  • 保険証
  • 免許証
  • 住民票
  • パスポート
  • マイナンバーカード
  • 住基カード
  • 学生証

などです。

どの身分証明書であれば参加可能かは、刺青やタトゥ同様に医療機関によって考え方が異なります。しかし、一番確実なのは顔写真付きの身分証明書(免許証、パスポート、学生証)を所持していることです。

虚偽の申告はダメ、絶対!

治験参加の際には、虚偽の申告は無いようにご注意ください。虚偽申告により、複数の試験の掛け持ちや喫煙・アレルギーなどの症状が発覚した場合、今後治験へのご案内ができなくなる可能性があります。

また、何よりも参加する皆さん自身の身の安全を守る大切な取り決めです。

虚偽の申告

採血のしやすさも考慮される

入院の治験は採血回数が多い為、過去に採血が取りづらいと言われた事のある方や、採血をして具合が悪くなった事がある方のご予約は見合わせていただく可能性があります。

喫煙はできる?タバコや飴などの嗜好品で持ち込み可能な物は?

入院中に喫煙はできません。電子タバコももちろんNGです。一日一箱くらいタバコを吸っている喫煙者は入院期間中の禁煙が難しかったり、過去に入院期間中に隠れてタバコを吸って問題になるなどのケースがあった為、現在では参加基準に「非喫煙者」という条件が加わっている治験も多くあります。

上述の「入院中の食事」で説明しているのと同様の理由から、飴やガムなどを含む飲食物の持ち込みはできません。入院時に持ち物検査があるので、こっそり持ち込む事などももちろんできません。

入院中の過ごし方

入院中は医師による問診や、採血・心電図・採尿などの検査があります。治験によっては、「採血後〇時間はベットの上から動かないように」「寝ないように」などの注意事項があるものもありますが、基本的に検査の時以外は自由時間です。

その為、実施医療機関によって設備はさまざまですが、テレビや雑誌・漫画を多数用意していたり、Wi-Fi環境があったりと、参加される方ができるだけ時間を持て余す事なく、快適に過ごせるように配慮がされています。

漫画や本を読んだり、YouTubeで動画を見たり、またPCを持ち込んで仕事やレポート作成などをされる方もいます。比較的静かで他の誘惑がないので、試験勉強などにも最適な環境です。

持ち込みが可能な物については、入院する医療機関によっても異なりますので、入院前に確認するようにしてください。

入院中の過ごし方

面会や外出は可能?

長期の入院の場合、近所への散歩程度であればできる場合もありますが、基本的に入院中の面会や外出はできません。

パジャマは必要ある?

院内着が貸し出される医療機関もありますので、事前検診の際に確認されることをお勧めします。院内着が貸し出されない医療機関では、スウェットなどを持参している方が多いです。

お風呂・入浴について

お風呂はなく(あっても使えず)、シャワー室があります。シャワーは決まった時間内であれば利用できますが、治験の内容によっては、「入院2日目は入浴禁止」等となったりする場合もありますので、こちらも入院の際にご確認ください。

集団生活が苦手な人見知りでも参加できる?

もちろん参加可能です。比較的、皆さん自分のベットの上で漫画を読んだり、スマートフォンで動画を見たりと一人で過ごされることが多いようです。とはいえ、集団生活が苦手の方などの場合、心配であれば2泊入院などの短いものから参加をお勧めします。人見知り

予備待機・自宅待機ってなんだろう?

治験では実際にお薬を飲んでいただく方のほかにプラスで数名補欠合格として、予備待機や自宅待機となる事があります。

予備待機は、事前検診の結果で決まる事もあれば、入院当日の採血検査の結果で決まる事もあります。

お薬を飲んでいただく予定の方が当日体調を崩して参加できないなどで辞退があった時には、繰り上げで参加していただき、辞退者が出なかった場合は、1泊して翌日帰宅となります。その場合には1泊分の負担軽減費(謝礼・報酬)がもらえます。

自宅待機者は入院当日、参加者が不足した場合、その日に実施医療機関に来ていただけるよう予めスケジュールを確保していただくように案内があります。

繰り上げで参加をしていただく場合は医療機関から連絡があります。ただし繰り上げがなく自宅待機で終了となる場合もあります。その場合には負担軽減費のお支払いはありません。

負担軽減費(謝礼・報酬)や税金などについてはこちらの記事をご覧ください。

治験の合格必勝法!治験の合格率は?


合格必勝法と治験の合格率

治験の入院タイプの合格率は通常40%程度となっています。

ただの40%ではありません、健康な成人を集めての40%です。資格試験でいうところの40%ってなかなかの難易度だと思いませんか?そうなんです、控えめに言ってかなりの「健康」度合いが求められます。

そこで、ここでは入院タイプの治験に合格するためのコツをご紹介します。「治験になかなか受からない」という方も、この記事を熟読して事前検診に臨めば合格間違いなし!…とは、いかないまでもかなり合格率はUPするはずです。

これで合格率アップ!事前検診1週間前からの注意事項

  • 水分:これは治験参加に関わらず重要な事ですが、小まめに多めの水分を摂るようにしましょう。血液を綺麗にしてくれます。
  • アルコール摂取:1週間前からやめるようにしましょう。肝機能にすぐ出ます。
  • 激しい(過度な)運動:筋トレはもちろんですが、週に数回しか行わない慣れない運動は控えましょう。日常的におこなっている肉体労働などはそれ程影響しませんが、それ以外は検査データにかなり影響を及ぼします。
  • 睡眠:良質な睡眠は検査値を改善します。
  • 脂っこい食事や偏った食生活:これも数値として顕著に出ます。野菜を中心としたバランス良い食事を心がけて、カレーや唐揚げ、コンビニ弁当などは控えるようにしましょう。また、なるべく魚介類も控えるようにした方が良いです。

治験に落ちてしまったら?


不合格

参加前の事前検診の結果、残念ながら不合格だった場合も諦める必要はありません!

特に男性にその傾向が強いのですが、一度落ちてしまうと「俺は健康じゃないから受からないんだ…」とショックを受けてしまう方がいます。

たまたま事前検診を受けた時の体調によって、優先順位で不合格となってしまった可能性もありますので、同じ治験は無理でも、他の治験で何度でも事前検診に再チャレンジする事ができます。

上述している注意事項をしっかり守り、事前検診に備える事ができればいつかきっと事前検診に合格する時が来るはずですので、諦めずに挑戦してみてください。

 

はじめての参加におすすめ!ジェネリック医薬品の治験


ジェネリックの治験

入院タイプの治験には大きく分けて「新薬」の治験と「ジェネリック医薬品」の治験があります。

※ジェネリック医薬品の治験についての下記の記事をご覧ください。

ジェネリック医薬品の治験は、元となる新薬と同じ有効成分でつくられており、効果・効能や用法・用量は基本的に変わりません。しかし、形や色・添加物の違いにより体内の吸収や排泄作用に違いが出る可能性があるため、治験が必ずおこなわれます。

ただし、新薬によって有効成分がわかっている為、基礎段階から治験を始める必要はありません。健康な成人を対象とした試験で、新薬とジェネリック医薬品との間で、血中濃度の推移に統計学的な差がないことを確認します。

この治験を専門的には生物学的同等性(BE)試験と言い、日本でおこなわれている入院の治験の過半数はこのジェネリック医薬品の治験です。

副作用の観点からお話すると、新薬と成分が同じ薬ということは、新薬販売前に実施された治験ではもちろんのこと、特許で守られながら販売されていた期間(実質15年程度)にもその効果や安全性は、十分な検証がなされてきたということになります。

面白いことに、新薬で何十年と安全性が確かめられているにも関わらず、「治験の入院は危ないから高額だ」などと言われています。治験への入院の参加を検討されている方は、まずジェネリック医薬品の治験から初めてみることをお勧めします。

 

入院中のスケジュール(4泊5日)


入院スケジュール

それでは、気になる方も多い入院中はどのようなスケジュールで過ごすのか例を見てみましょう。

入院1日目(入院初日)

16:00入院手続き。入院中の注意事項、スケジュール説明等。採血。
19:00夕食
20:00入浴(シャワー)
22:00消灯

 

入院2日目

06:30起床
07:00検査(心電図・血圧・脈拍・体温・採尿・採血)
08:30診察
09:00治験開始:投薬(治験薬を飲みます)
09:30採血
10:00採血
11:00採血
12:00採血
13:00診察、検査(心電図・血圧・脈拍・体温・採尿・採血)、昼食
14:00採血
15:00採血
17:00採血
19:00夕食
21:00採血、入浴(シャワー)不可
23:00就寝

 

入院3日目

08:00起床
09:00診察、検査(心電図・血圧・脈拍・体温・採尿・採血)、朝食
13:00昼食
19:00夕食
20:00入浴(シャワー)
23:00就寝

 

入院4日目

08:00起床
09:00診察、検査(心電図・血圧・脈拍・体温・採尿・採血)、朝食
13:00昼食
19:00夕食
20:00入浴(シャワー)
23:00就寝

 

入院5日目(退院日)

08:00起床
09:00診察、検査(心電図・血圧・脈拍・体温・採尿・採血)
09:30退院手続き

 

以上は一例であり、治験の実際施設や治験内容によってスケジュールは異なります。

入院期間中は基本的に外出できませんが、検査の時間以外は院内で自由に過ごす事ができます。また、投薬日(上の例でいうと入院2日目)は採血がたくさんありますが、一回の量は少量なので安心してください。それ以外の日は検査も少なくなり、自由時間が多くなる傾向があります。

 

入院の治験はどこでやってるの?


入院の治験の実施場所

それでは、最後に入院の治験の実施場所についてまとめたいと思います。

実は、この入院の治験。持病をお持ちの方の通院タイプの治験とは異なり、入院体勢の整っている限られた病院やクリニックでしかおこなわれません。

その主な実施場所をご紹介します。

九州地区

まず、九州の福岡県と熊本県。特に福岡県は日本一入院の治験がおこなわれていると言っても過言ではありません。短期入院から長期入院に至るまでとにかく種類が豊富です。福岡県は久留米市や博多区、東区の医療機関で実施されていて、熊本県は熊本市の医療機関で実施されています。

関東地区

次に関東。東京都は新宿区、台東区、墨田区、豊田区、八王子などで入院の治験の募集があります。埼玉は上尾市。神奈川は横浜市や相模原市。茨城県はつくば市で募集されています。

関西地区

関西では大阪府で募集されていますが、今のところ吹田市と大阪市の二つの医療機関で募集があります。

北海道地区

札幌市は入院の治験が全国でもTOPクラスの地域となっています。清田区や厚別区などの医療機関で随時募集がおこなわれています。

北陸地区

福井県福井市でも入院の治験が募集される事があります。

地方・遠方からの参加はできる?

皆さんのお住まいの近くに、治験の入院施設はありましたか?

この中でも、特に東京、福岡、札幌の治験実施(募集)数はズバ抜けて多くなっています。

残念なことに、遠方からの治験参加はよほどの事がない限り認められないので、それ以外の地域にお住まいの方が入院の治験に参加する機会は非常に限られているかもしれません。

しかしながら、参加者が集まりづらい時などに遠方からの来院が認められる(交通費も多めに出る)こともありますので、気になった方は常に情報を確認するようにしておきましょう!

 

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