治験におけるインフォームド・コンセントの重要性

【治験初級者向け】

 治験におけるインフォームド・コンセントの重要性

 

[目次]
治験参加において重要な説明を受けたうえでの同意
-治験に不可欠なインフォームド・コンセントとは?
-治験のルール・GCPを厳守する必要性について
-理解しておくべき副作用発生など万が一の事態

 

□治験参加において重要な説明を受けたうえでの同意□

治験・臨床試験モニターを募集する「ぺいるーと」が、治験についての知識がほとんどない・まったくないという方に向けて基礎知識をご案内するコンテンツです。

今回は「治験におけるインフォームド・コンセントの重要性」についてご紹介します。

治験は社会貢献性の高い有償ボランティアですが、参加によって副作用が生じる可能性もあります。

そのため、注意事項や治験の詳細について説明し、その内容に納得いただいたうえで参加していただく必要があるのです。

 

治験に不可欠なインフォームド・コンセントとは?
 

インフォームド・コンセントは現在では医療において、ごく当たり前になりつつある言葉ですが、意味合いとしては「説明を受けたうえの同意」と訳されるのが一般的です。

治験のインフォームド・コンセントでは、治験の目的や方法、予想される効果や起こりうる可能性のある副作用、参加していただく被験者の方の権利や守っていただきたい事項などについて十分説明し、十分に理解いただいたうえで、治験に参加することを目指した取り組みになります。

 

【担当医師からの説明に書かれている主な事項】


・治験の目的、治験薬の使用方法、検査内容、参加する機関について

・期待される効果と予想される副作用の詳細について

・治験参加の辞退ができ、不参加の場合でも不利益は受けないことについて

・副作用が起きて被害を受けた場合の補償に関して

・治験の医療記録を製薬会社、厚生労働省、治験審査委員会の担当者が確認することについて

・担当する医師の氏名、連絡先などの情報について

・治験に関する質問、相談のための問い合わせ先について

 

主に上記の内容について説明し、同意をしてもらったうえで治験を行います。

つまり、裏を返せば上記の内容が不透明なまま治験が実施されることはありません。

そのため、注意事項に関する説明をしっかり聞いたうえで必要な対応を行うことに努めましょう。

 

治験のルール・GCPを厳守する必要性について
 

治験を行ううえで定められているルール「GCP」とは?で触れたように医薬品の臨床試験の実施にはルールが定められています。

そこには、「被験者の治験への参加の意思決定と関連する、治験に関するあらゆる角度からの説明が十分なされた後に、被験者がこれを理解し自由な意思によって治験への参加に同意し、書面によってそのことを確認すること。

 

インフォームド・コンセントは、被験者若しくは代諾者による記名捺印又は署名と日付が記入された同意文書をもって証明される」という記載があります。

つまり厳格なルールに従って治験が行われるということです。

 

薬は私たちの病気・けがの治療、また予防のために必要なものであり、10年以上の年月と多くの方々の協力によって市場に出回ります。

しかし、まだ有効な薬がない病気も多く、新たな薬の誕生を待ち望んでいる患者さんがたくさんいるのが現状です。

 

新しい薬の誕生の過程で人での有効性と安全性を確かめて、薬として厚生労働省の承認を得るための試験こそが治験なので、治験のルール・GCPについては厳守する必要があります。

治験の結果は、厚生労働省で厳しく審査され、承認されれば多くの患者さんが使用できるようになります。

 

現在、使われている薬は多くの被験者の協力により、効果が認められ、広く患者さんに使用されるようになったものです。

治験はまだ治療薬のない病気に対する薬や、より効果が高く副作用の少ない薬を開発するためになくてはならない工程であることを改めて認識すべきであり、認識を深めるためにもインフォームド・コンセントが重要だと言えます。

 

理解しておくべき副作用発生など万が一の事態
 

薬には、病気の症状に応じたさまざまな効果がある反面、副作用が起きることも想定されます。

治験に参加される方にとって安全性の確保は最優先事項になります。

そのため、薬候補物質の使用によって見慣れない発疹、発熱、のどの痛み、血が止まりにくいなどの症状や、その他気になる症状があるときは、速やかに治験を実施している担当医師に申し出てください。

 

治験中は通常の治療よりもくわしい診察や検査が行われます。

副作用は早期に発見して適切に処置をすることで、症状を最小限にすることができるのです。

また、インフォームド・コンセントの際にお渡しする説明文書には、治験薬のこれまでに見られた副作用や、予想される副作用について説明があり、注意事項が書かれています。

 

従ってその内容を熟読したうえで合意することが大切です。

予想される副作用に関してのデータを取ることも治験の重要なテーマですが、万が一の重大な副作用に対しては治療や補償を整備しています。

 

そのため、重要となるのは治験による副作用の可能性を把握し、万が一の事態が起きた際には速やかに対応できるよう事前準備をしておくことが重要です。

治験は社会貢献性の高い有償ボランティアですが、被験者の健康を害してまで続行されるべきものではないことをあらかじめ理解することが大切であり、そのために欠かせないのがインフォームド・コンセントなのです。

 

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